
こんにちは。暑い日も寒い日も公園に通っている二児の母、ERIKOです。
UV対策には気をつけているつもりでも、うっかり日焼けしてしまうことってありますよね。
夏のバーベキューや海水浴ともなれば万全の態勢で臨むので逆に大丈夫なのですが、春のお花見や秋の紅葉狩りといった行楽、すっぴんで入る露天風呂などは油断しがちです。
真夏ではないからとつい日なたで長時間過ごしてしまい、夜になって顔や腕の火照りに大慌て!
ごくまれにそんな失敗をしてしまうという人も多いのではないかと思います。
ひどい日焼けの場合、化粧水やパックでクールダウンするだけではどうにもならないのが困りもの。
そこで、今回は「正しい日焼けケアの方法」を徹底ツイキュウ。
重症の日焼けを一晩で完璧に治すのは難しいですが、正しくケアすれば早くきちんと治せます。
日焼けのときはメイクにも注意点がありますので、おすすめのメイク術も解説していきますね。
1日でも早く、いえ、1分1秒でも早く、いつもの肌を取り戻せますように!
日焼けとは?
紫外線(太陽)に当たると日焼けする、ということは小学生でも知っていますよね。
でも日焼けの仕組みについて、きちんと説明できる人は少ないのではないでしょうか。
日焼けの種類
実は「日焼け」とは、紫外線によって皮膚に起こる二種類の症状(反応)を指す言葉です。
サンバーン(sunburn)
波長の短いUVB波が皮膚のDNAを傷つけ、その傷を修復する過程でさまざまな炎症反応が起こります。
数日~1週間ほどしてむけてくるのは、修復作業によって取り除かれる死んだ皮膚です。
なお、日焼け止めに表示されているSPF値は、UVB波に対する防御効果を表す指標です。
50以上になると効果に差がないとされるため、50を超える場合は50+と表示されています。
サンタン(sun tanning)
日焼けサロンはUVA波だけを照射してサンバーンを起こさずに皮膚を黒くする仕組みですが、一般的な日焼けの場合は、サンバーンによる一連の炎症反応のなかでメラニン色素を作る色素細胞(メラノサイト)が刺激されます。
メラニン色素は紫外線を吸収しますので、次のサンバーンに備えた身体の防御反応だと言えるでしょう。
日焼け止めに表示されているPA値は、UVA波に対する防御効果を表す3段階(+~+++)の指標です。
なお、UVA波はサンバーンさせる力は弱いものの肌の奥(真皮)にまで届き、光老化(シワやたるみ)の原因にもなります。
肌質による日焼けのパターン
サンバーンによる炎症が治まったあと、サンタンによって皮膚の色が黒くなる、というのが基本的な日焼けの経過ですが、人種や体質によって紫外線に対する反応は違います。
特に黄色人種である日本人は個人差が大きいので(主に以下の2~4に該当)、自分の肌質を把握しておきましょう。
1や2の人は紫外線に対する防御機能が弱く、皮膚癌や光老化のリスクが高いので、色黒になる心配がないからと油断せず、日常の紫外線ケアを怠らないようにしてくださいね。
スキンタイプ | 反応 |
---|---|
Ⅰ | 常に赤くなり、決して皮膚色が濃くならない |
Ⅱ | 常に赤くなり、その後少し皮膚色が濃くなる |
Ⅲ | 時々赤くなり、必ず皮膚色が濃くなる |
Ⅳ | 決して赤くならず、必ず皮膚色が濃くなる |
Ⅴ | 皮膚色がとても濃い |
Ⅵ | 黒人 |
引用:日本皮膚科学会「Q6フォトスキンタイプとは何ですか?」
色黒や光老化も困りますが、今回の記事では、サンバーンによる炎症を鎮めるケアについて解説していきます。
日焼けケアの方法
顔や腕が赤く火照るほど日焼けしてしまったら、とにかく早く治したいですよね。
翌朝までにどうにか普段の状態に戻す方法はないものか、という切実な気持ちはよくわかります。
残念ながら重症の日焼けを一晩で治すことはできませんが、間違ったケアをすればさらに悪化させてしまうので、アフターケアの知識は万全にしておきましょう。
やってはいけないこと
まずは日焼け時のNG行為から。
日焼けはヤケドの一種ですので、肌に刺激を与えることは避けるのが鉄則です。
美白化粧水や美白乳液でケアする
保湿とクールダウンは大切ですが、日焼けで弱っている肌には美白成分は刺激が強すぎる場合が多いからです。
化粧水や乳液だけでなく、美容成分が豊富なパックも肌に浸透しすぎてしまうので避けましょう。
美白化粧品の出番は、肌の状態が落ち着いてからということになります。
さらに日焼けする
でも、日焼けの仕組みを理解された方はおわかりでしょうが、これが正しいはずありません。
但し、弱っている肌には日焼け止めも負担になりますので、赤ちゃん用や敏感肌用の低刺激な日焼け止めを使いましょう。
重症の場合は日焼け止めを使わず、日傘や大きな帽子などで日差しをガードするようにしてくださいね。
熱いお風呂(シャワー)に入る
そして、「熱いお風呂に入ってごまかす」という、冷静なときには思いつかない無茶をしてしまったりします。
普通に考えればわかることですが、もちろんNGです。
摩擦や圧力による刺激を与える
熱いシャワーと同じく、一時的に火照りがごまかされたとしても炎症が治まっているわけではありません。
洗顔時にゴシゴシこすったり、コットンで化粧水をすり込んだりといった摩擦による刺激も避けてくださいね。
皮をむく
まだ再生しきっていない皮膚が外気や紫外線にさらされると、肌荒れやシミになりやすいのです。
皮をむいた直後は少し肌触りがよくなるので、ついむきたくなりますが我慢です。
アルコールやカフェインなど利尿作用のある飲み物を摂取する
日焼けを早く治すには、保湿が重要なカギ。
カフェインはコーヒーだけでなく、紅茶や緑茶にも含まれるので注意してくださいね。
麦茶やルイボスティーのほか、ペットボトル飲料では爽健美茶や十六茶がノンカフェインです。
根拠のはっきりしない民間療法を試す
それなりの由来や根拠はある療法も多いので、信頼できる人から勧められて試してみるのはもちろん個人の自由。
ですが、焦るあまりにインターネットなどで調べた民間療法に安易に手を出すのはやはり危険です。
重症の日焼けが一晩で完治することはまずない、ということをしっかり肝に銘じておきましょう。
オススメのケア方法
では、どのようなケアが正しいのでしょうか。
すぐにするべき応急処置と、早く完治させるための処置に分けてご説明します。
応急処置
但し、水ぶくれができるほどの重症の場合は、皮膚科を受診するか、薬局やドラッグストアで薬剤師さんに相談しましょう。
重症時はセルフケアでは治りきらないこともありますし、自己判断で薬を購入するのは危険です。
1. メイクや日焼け止めを落とす
炎症を起こしている肌にクレンジングは避けたいのですが、メイクや日焼け止めが肌に残留するのはトラブルの元。
低刺激のクレンジングやボディソープを使い、できるだけこすらないように優しく落としてください。
コットンで拭き取るタイプやオイル、リキッドは刺激が強いので、ミルクやクリームを選びましょう。
ドラッグストアで手軽に購入できる安価なクレンジングミルクなら、カウブランドがオススメです。
・カウブランド 無添加メイク落としミルク(牛乳石鹸共進社)
2. クールダウンさせる
肌が清潔な状態になったら、次はとにかく火照った部分をクールダウンさせることが肝心。
アイスノンをタオルで包んだものや濡れタオルを使ってしっかり冷やします。
顔だけでなく身体も日焼けしている場合は水風呂や冷たいシャワーも効果的ですが、身体を冷やしすぎるのは良くないので長時間は避けましょう。また、「やってはいけないこと」でも述べましたが、シャワーの水圧には注意してください。
3. 保湿する
日焼け後の肌は極度に乾燥した状態なので、クールダウンしてヒリヒリが治まったら、次は保湿です。
美容成分や美白成分が入っていない、敏感肌用の低刺激な化粧水を優しくたっぷりつけましょう。
なお、美容成分入りのパックはNGですが、低刺激の化粧水をたっぷり含ませたコットンでパックするのはOK。
冷蔵庫で冷やした化粧水を使うとクールダウンにもなるのでさらに効果的です。
ドラッグストアの化粧水コーナーでめぼしい製品が見つからなければ、ベビー用品のコーナーもチェックしてみてください。
無添加ではありませんが、赤ちゃんにも使えるユースキンSローションはインターネットのクチコミで高評価です。
・ユースキンSローション(ユースキン製薬)
4. 保護する
保湿したあとは、皮膚の表面から水分が逃げてしまわないように保護します。保護剤は、低刺激なワセリンが最適。
ワセリンの使用について丸石製薬に問い合わせてみたところ、「日焼けを治す薬ではありませんが、日焼け時の皮膚の保護に使うのは問題ありません。保湿効果はなくあくまでも保護なので、化粧水などで保湿したあとに使ってください」との回答でした。
肌が極端に弱っているときなので、できれば下記に紹介しているような高精製のワセリンを選びましょう。
・サンホワイト(日興リカ)
・ワセリンHG(大洋製薬)
・プロペトホーム(丸石製薬)
参考
日焼け後の保護としては、ニベアなどのクリームやオロナイン軟膏も良いという話を聞きますね。
実際に効果を実感している人も多いとは思うのですが、メーカーに問い合わせてみたところいずれも非推奨でしたので注意してください。
- 花王のお客様窓口⇒ニベアにより悪化する可能性があるので、炎症が落ち着いてからにしてください。
- 大塚製薬のお客様窓口⇒オロナイン軟膏で想定しているヤケドとは違いますので、使用は避けてください
。
早く治すための処置と注意点
悪化させずに1日でも早く治すためには、先述した「やってはいけないこと」を避けながら、下記に気をつけてください。
水分補給をする
繰り返しますが、日焼け時の身体は極度に乾燥しているので、とにかく保湿が重要です。
化粧水で肌を保湿するだけでなく、口からも積極的に水分を摂って身体の内側からも水分を補いましょう。
利尿作用のあるアルコールやカフェインは避け、水かノンカフェインの飲み物にしてください。
ビタミン補給をする
新陳代謝を促すためのビタミン(A、C、E)を意識的に摂りましょう。
ビタミンCにはメラニン色素の生成を抑える効果もあるので、サンタンの予防にもなります。
食品で摂るように心がけるのも大切ですが、非常事態なのでサプリメントを活用するのもいいでしょう。
筆者はヤケドで皮膚科を受診したことがあるのですが、色素沈着の予防にビタミンCのサプリメントが処方されました。
・ネイチャーメイド マルチビタミン 100粒(ビタミンA、C、Eを含む)
・DHC ビタミンC
しっかり睡眠を取る
仕事が忙しいと難しいかもしれませんが、肌の再生と修復には睡眠がとても大切です。
夜更かしでリラックスタイムを楽しむのは、日焼けが落ち着くまでしばらく我慢しましょう。
ぬるめのお風呂に入る
仕事で疲れたあとの熱いお風呂が何よりも楽しみ!という気持ち、よくわかります。
でも、日焼けで弱った肌に熱いお湯の刺激は禁物。ぬるめのお風呂で、優しくケアしてください。
低刺激のボディソープを使い、ボディタオルではなく手で優しくなでるように洗いましょう。
衣類による刺激を避ける
ひどい日焼けをしたときは、衣類の素材や形状にも気をつける必要があります。
顔の日焼けの場合は、襟ぐりの広い衣類や前開きの衣類を選んで着脱時の摩擦を避けてください。
身体の日焼けの場合は、オーガニックコットンなど肌に優しく通気性の良い天然素材のインナーを選びましょう。
縫い目の凹凸すら刺激になってツラいという場合は、裏表を反対にして着るという手もありますよ。
また、寝具やタオルも清潔な天然素材の製品がオススメ。枕カバーの上にガーゼ素材のタオルを敷くだけでも違います。
日焼け時のメイク
日焼けのときはノーメイクで自宅で過ごすのがいちばんですが、仕事をしているとそうもいきませんよね。
どうしてもメイクが必要な場合は下記のことに気をつけ、帰宅後はすぐにメイクを落とすようにしてください。
肌のために気を付けるポイント3か条
日焼けによる炎症を悪化させないために気を付けるべきポイントは、以下の3つです。
保湿
普段以上にしっかりと保湿をしてからメイクするようにしましょう。
また、日中の化粧直しのときにも保湿するように心がけてくださいね。
清潔
メイク前には丁寧に手を洗い、ファンデーション用のパフは使い捨てのパフを使うなどして、雑菌を排除しましょう。
低刺激
お湯で落とせるタイプの化粧品も登場していますが、手でしっかりこすらないと落ちない製品もあるようです。
ゴシゴシこすったり、落とし残しがあったりすると逆効果になってしまうので、その点は注意が必要ですね。
また、少しでも顔を隠したくなるところですが、整髪料も刺激物なので髪が顔にかからないような髪型にしましょう。
上手なごまかしメイクのコツ2か条
日焼けで荒れてしまった肌の状態をごまかすには、以下のようなコツがあります。
ルースパウダーでごまかす
肌荒れがひどいときは保湿した素肌にルースパウダーをはたくだけのほうが自然に見えることもあるので、無理にファンデーションを使う必要はありません。
コンシーラーは刺激になるので避けたほうがいいのですが、まだらな赤みや濃いシミをどうしても隠さなければならない場合は部分的に最小限で使いましょう。
ポイントメイクでごまかす
ポイントメイクさえしておけば、「なんだか顔色が良くないな」というくらいで、すっぴんだとバレないことも多いのです。
アイメイクやチーク、口紅を少し濃いめにすると、顔の赤みがごまかされることが多いですよ。
なお、ワセリンは口紅の下地にも使えますので、荒れた唇の保護だけでなく、カサカサを目立たなくさせるのにも有効です。
まとめ
ひどい日焼けをしたときのアフターケア方法、お役に立ちましたでしょうか?
メイクの章でも書きましたが、大切なのは「保湿、清潔、低刺激」なので、判断に迷ったらその原則を思い出してくださいね。
してしまった日焼けは仕方ありませんが、紫外線の害は蓄積されてシワやたるみなどお肌の老化につながります。
次回からは日焼け自体しないよう、しっかりと予防に力を入れてくださいね!
【参考URL】
日本皮膚科学会:https://www.dermatol.or.jp/
紫外線環境保健マニュアル:http://www.env.go.jp/chemi/uv/uv_manual.html
enJOY Complex「肌荒れの時にこそ気を付けたいメイク方法!肌への負担を最低限に抑えよう」:http://enjoycomplex.com/2182
スキンケア大学「日焼け後の美白化粧水ケアがNGな理由」:http://www.skincare-univ.com/daily/column/010594/
この記事が気に入ったら「イイね!」しよう!
美エージェントのお勧め記事をお届けします。
この記事のライター
